インタビュー・体験記

東京スカイツリーと隅田川花火を横目にワインを楽しむ!買い物も通勤も実は便利なTHE下町・向島ライフ【インタビュー#12】

清澄白河から車で北へ15分。隅田川の東岸、スカイツリーのふもとに広がる街「向島」。江戸期からの繁華街・浅草から見て隅田川の「向こう側」に位置することが名前の由来とされています。古くからの桜の名所でもあり、料亭をはじめ有名な老舗店も数多く残るエリアですが「訪れたことがない」という方も多いのではないでしょうか。 「リフォーム不動産 深川studio」で深川エリアに物件を購入・リノベーションされた方の連載インタビュー。今回お話をうかがったのは、リフォーム不動産で、墨田区向島に中古物件を購入、リノベーションされた、Yさんご夫婦です。 「将来は犬と一緒に暮らしたい」「大好きなワインをゆったり楽しむ家をつくりたい」。そんな夢を叶えるべく、清澄白河周辺でペット可・リノベーション可の物件を探してみるも、なかなかピンとくる物件に巡り会えなかったおふたり。最終的にたどり着いた物件は、隅田川のすぐ近く、向島の中古マンションでした。 当初、候補になかったという向島エリア。決め手は一体何だったのでしょう。詳しく伺いました。

|生年月日が同じ!親近感だけではない、信頼の秘密

  –– 深川エリアで物件を探し始めたきっかけを教えてください。 もともと私たちは6年間、森下近くの賃貸物件に住んでいました。下町の風情が好きで、近所に行きつけの飲食店もありましたし、深川エリアに愛着を感じていたんです。1年ほど前から、今後の人生を考えて、そろそろ犬を飼える家に引っ越そうかという話になりました。50代後半で、賃貸物件を選ぶのならば、同じくらいの金額で中古マンションを探してみるのもいいかもしれない。せっかくならリノベーションもして、大好きなワインを楽しむ理想の空間をつくりたい、と夢が膨らみ、いよいよリフォーム不動産に相談することを決めました。 –– リフォーム不動産は、もともとご存じだったのですか? 何度か散歩の途中でお店の前を通ったことがありました。問い合わせをしたのは「深川くらし」に掲載されていたリノベーション体験記がきっかけです。このあたりで、ペット可の物件をリノベーションした事例はないかと、参考になりそうな記事を調べていたら、偶然たどり着いた。そこでリフォーム不動産の情報を見て、あぁ、あの門前仲町へ行く途中にある美容室みたいな佇まいのお店か、と気がつきましたね。   –– 実際に相談してみて、印象はいかがでしたか。 実は最初に問い合わせしたとき、代表の柴田さんから「同じ年齢です」とお返事をいただいて。お店に伺って相談をしてみると、なんと誕生日まで同じだとわかって、一気に親近感が湧きました。その後も柴田さんが対応してくださったのですが、大手の画一的な対応とは真逆の、温かいコミュニケーションに何度も救われましたね。物件の検討中、強く押されていたら購入を決めていたかもしれない場面が何度かあったのですが、そんなときに営業するのではなく、私たちの目線に立って本音で意見してくれた。だから、最後まで信頼できましたね。  

|向島の決め手は「花火」だった!?

  –– その後は、どんな流れで検討を進めましたか? 物件購入もリノベーションもはじめて。50代後半でローンを組めるのか、資金繰りの方法もわからなかったので、まずは資産について相談をしました。ファイナンシャルプランナーの方を紹介いただき、人生計画について、細かにアドバイスをいただきました。これまで入っていた保険も全て見直して、物件購入やリノベーションの具体的な予算が見えてきました。   –– いよいよ物件を検討できる状態になりましたね。「ペット可」「リノベーション可」以外にも、物件の希望はありましたか? 最初は深川エリアで50㎡以上、駅から徒歩10分程度。可能であれば、毎日使えるスーパーが近くにあったり、通勤で使う路線の駅が最寄にあることを条件に挙げました。   –– 内見はいくつされましたか? 結局、6カ月かけて10件以上を見てまわりました。探し始めた時点で、家賃の更新時期も過ぎていましたし、焦りはなかったとはいえ、「ペット可」かつ「リノベーション可」の物件が少なく、思った以上に時間がかかりましたね。 途中、リノベーション済み物件も検討したのですが、その空間でワインを楽しんだりゆったりと暮らすイメージが湧かず、結局、リノベーションは必須条件であることを再確認しました。   –– 他にも検討の過程で、条件に変化はありましたか? 大きなところですと、予算金額でしょうか。当時設定していた予算のままだと、諦めるポイントがどんどん増えていくと気がついて、人生計画を見直し、予算の上限を上げました。 それから、探すエリアも広げることにしました。最初は清澄白河や森下、大島…このままみつからなければ千葉の方まで広げても…なんて話をしていました。深川エリアにアクセスしやすい場所であれば、他の条件を優先しようと。 他にも「向かいの家と距離が近すぎない」「建物の一階に飲食店が入っていない」など、内見を何回もするうちに追加した条件もあります。   –– 向島にたどり着いたのは、エリアを広げた結果でしょうか? はい。実は、向島で内見したのは、今の住まい1件だけなんです。そもそも想定の範囲外のエリアで、たまたま柴田さんが別のお客さまを案内したことがあって、この街はよいかもしれないと、みつけてくださった物件なんです。   –– 突然候補に挙がった向島の物件、グッとくるポイントがあったのでしょうか? 私にとっては「花火」ですね。柴田さんが勧めてくださったこの物件は、基本的な条件をクリアしている上に、リビングから隅田川花火大会が間近に見えるんですよ。以前、人混みの中から花火を見上げて、あぁマンションから眺めている人たちが羨ましいな、なんて思った経験があって、自分の家のベランダから花火が見えるのは幸せだろうな、と夢見ていたので、このベランダからの眺望にはグッときましたね。   –– 向島の街は、事前に歩いたり調べたりされたのですか? 妻が以前住んでいた家は、比較的近くのエリアだったので、向島がどんな街かイメージがついているようでしたし、私も調べてみましたが、ふたりでじっくりと歩くようなことはしませんでした。自分たちの価値観をよく理解している柴田さんがおすすめしてくださる街なのだから間違いないだろう、と信頼していたことも大きかったです。 物件の内見当日は、申し込みの準備を済ませて、朝一番で予約しました。3、4組見学に来ていたようですが、結果一番に申込した私たちがなんとか購入することができました。   –– 街ではなく、物件ありきだったからこそ決断も早かったのですね。念願の物件を購入されて、リノベーションはどのように進めたのでしょう。 二人でワインを楽しめるお店のような空間をリクエストしました。具体的には、私はリビングの壁面にワインラックを、妻は、全体的にグレーを基調とした内装を希望していました。言葉だとイメージが伝わらないので、いくつか参考写真を用意して、全体のテイストをリノベーション担当者と共有しました。

photo:壁紙だけでなくスイッチやカウンターの腰板まで、グレーに統一。

  最初に予算を提示していたので、リノベーション担当の方は、それに合わせて提案をくださったのですが、箇所によっては予算オーバーしても長く使えるものを優先したい、など意見を交わして進めていきました。全てをおまかせするのではなく、キッチンやバスルーム、壁紙…ショールームをいくつもまわって、細かなパーツなども自分たちで決めていきました。

photo:犬と暮らすときゲージを置けるようにとリビングの一角に収納スペースをあらかじめ造作。寝室側ではこの部分がテーブルとして活用されている

 

|下町散策と都心へのアクセスを叶える、向島ライフ

  –– 物件ありきで決められた向島での生活ですが、3カ月過ごしてみていかがでしょう。 古き良き下町で大好きな飲み歩きを満喫しています。森下や清澄白河は区画整理されているけれども、向島は整備されていなくて、まるで迷路のように細い道が入り組んでいる。そこを気ままに歩いて、気になるお店をみつけていくのが、私たちの生活スタイルに合っているなと感じています。 最近は、大好きなイタリアン「トラットリア・イ・ヴィアッジャトーリ」というお店がお気に入りで通っています。門前仲町の「酒肆一村」で働いていた方がはじめた「酒と茶と 襤褸(らんる)」も大好きです。他にも行きつけのお店がまだまだみつかりそうです。 飲食店を見ていると、80代の老夫婦が営んでいるような昔から続く街中華や和食屋がある一方で、自家製サラミとワインのお店「オーティス」、古い民家をリノベーションしたワインが飲めるカレー屋さん「サハスラーラ」、ルーロー飯が絶品の「貯水葉」など、若い方たちが新しく立ち上げたお店も増えていますね。 清澄白河近辺の不動産価格が高騰して、私たちと同じようにエリアを広げて向島周辺で個人の飲食店を出すことを検討する人が、増えているのかもしれません。   –– なるほど、住む人だけでなく営む人も移動してきているのかも。休日の過ごし方についてくわしく教えてください。 休日は、隅田川を散歩することが多いです。家から一番近い桜橋を渡れば浅草を散策できますし、言問橋方面へと10分ほど歩けば東京ミズマチに遊びにいけます。15分ほど歩けば東京スカイツリーなので、東京ソラマチや押上駅前のニトリなどでお買い物することもあります。錦糸町や銀座まで行かずとも、徒歩圏内でさまざまなおでかけの選択肢があるのは、ありがたいですね。 –– 通勤や食料品の買い物はいかがでしょう。 私は毎朝20分歩いて、浅草駅から銀座線の始発に乗って職場まで通っています。隅田川沿いを歩くのも季節を感じられて楽しいですし、そこからゆっくり座れるのもありがたいです。妻も最寄の曳舟駅から5駅で職場へアクセスできるので、交通の便は今のところ不満ありません。 食料品などの買い物は、曳舟駅前のイトーヨーカドーや駅と家の途中にあるコモディイイダへ行くことが多いです。ただ、本音を言えば森下の方がすぐそばにスーパーがあったので便利でしたね。   –– 物件価格で清澄白河と向島には約1000万円の差がありますが、その差を感じることはありますか? そこまで感じないですし、むしろ森下での生活に比べて、とても豊かになったと思います。花火を抜きにしても、住んでみてよかったと実感するのは、下町ならではのキリッとした空気にふれる瞬間です。 すぐ近くに芸能人や政治家が訪れるような料亭が数多く残っていて、芸妓さんもいて。史跡や神社、街全体から祭りの季節に向けて盛り上がっていく気配を感じられたり、深川に求めていた情緒や風情がここには残っています。3月には隅田川沿いでは墨堤さくらまつり、5月には浅草の三社祭も開催されるので、今から祭りのにぎわいが楽しみです。   –– 最後に、これから物件購入やリノベーションを検討する方へメッセージをお願いします。 人間、欲があるのでどんなに素敵な物件でも「もっと良いところがあるんじゃないか?」と望んでしまうもの。だからこそ基準を決めたら、そこから後戻りしたりしないことが大事ではないでしょうか。私たちの場合、向島の物件を見たあと、時間をかけて検討していたら、他の方に先を越されていたと思います。物件の内見前に家族と基準をすり合わせて、期待できそうな物件を内見する際は、いつでも申し込める準備で臨むのも手かもしれません。   —————————————–

あとがき

  今まで一度も降り立ったことのない街、向島。聳え立つスカイツリーのほか、まわりに高層ビルも見当たらず、立派な幹の桜の木々とすこーんと抜けた広い空が印象的な街でした。最近取材した西大島(ここも大きな川沿いの街)と異なるのは、下町情緒があちこちに感じられる点でしょうか。よくよく考えると、(私の好きな)浮世絵でも向島はよく描かれていました。 取材後は、江戸末期から続く老舗和菓子屋の向島 言問団子を購入。幸田露伴のほか、竹久夢二や池波正太郎もこの団子のファンだったんだとか。すぐ近くの長命寺桜もち(こちらも江戸期創業)も購入しようと思いきや、行列で断念。和菓子に限らず、100年を超える老舗店や武将や歌人など偉人にまつわる史跡、神社仏閣も多く、歴史を身近に感じられます。 息つく間もなく観光地化がすすむ清澄白河に対して、ゆったりとした時の流れに身を委ねられる向島。長い人生を過ごす場所としては、もしかすると向島のほうが魅力的かも……なんて思いながら後にしました。 <<< 他のお客様インタビューも見てみる リフォーム不動産 深川studio のホームページ 深川くらし Twitter 深川くらし Instagram
取材・著・写真 鳩白方はるか(鳩) フリーランスの編集・ライター。清澄白河で猫とともに暮らしている。あだ名は「鳩」 好きな食べ物はカツオのたたき https://note.com/tyorehato
ライターの鳩さんが、清澄白河で中古マンション購入からリノベーション、実際に暮らすまでを綴った人気の「リアル体験記」は、以下のリンクからご覧ください。 ◆ リアル体験記【中古マンション購入編】 ◆ リアル体験記【リノベーション編】

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